2011年9月18日日曜日

9.11広瀬隆氏 土浦講演会テキストその1

広瀬隆氏 9.11土浦講演会の動画から発言を文字起こししました。
(多少言葉を直していたりしますが、だいたい95%そのままです)



講演3時間、長いと思うかもしれませんが一瞬で終わります
もう、命かかっていることです

講演の内容
1)事故の真相。なぜ真相か。国民に正しいことが伝わっていないから。
2)日本全土の原発は、次の大地震を前にして一触即発、断崖絶壁の状態にある。
3)危険な食べ物が流通している。汚染・被爆は日本全土に広がっている。

注意
ただし子どもたちに不安を与えないようにしていただきたい。
それは大人のつとめ。

この話を留めてはいけない。多くの人にこの事実を伝えて、日本を変えていかなければならない。

事故の真相、どうやって事故が起きたかを知りことで、どんな放射能に汚染されているかが分かる。

今度また原発事故が起これば日本に食べるものがなくなる。
段階的に止めるなどと言っている時間は残されていない、今すぐ即刻、全部止めなければならない。

日本列島はひずんでしまった、このひずみが今、地下で調整されている、地球がいま調整している。
我々には見えない、この調整が終わったところで、あるところで岩石が割れる、
そして地震が起きる、どこで起きるかが分からない。
一触即発の状態で、今日まだ原子炉11基が運転している。


津波によって原発事故がおきたというシナリオを国と東電がでっちあげている、これは真っ赤な嘘である。
津波ではなく、地震の一撃でこの事故が始まった、このことがいちばん重要

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500ガルというひとつのキーワード
福島原発の耐震の想定値500ガル、今回の地震でも実際の地震は500ガルを超えた


■福島原発事故の真相

田中三彦氏、福島第一原発4号機の主任設計者
浜岡原発を止めるための裁判の証言台に立ち、柏崎刈羽原発を止めるための科学者の会の中心メンバー

今回福島原発では
わずか400~500ガルの地震の揺れで、原子炉内部に亀裂が入った、そして大事故に突入した。

事故後、枝野官房長官が、原発で爆発が起きたと国民に伝えたが、
肝心な、なぜ爆発したのかのメカニズムは伝えていない。

BWR、沸騰水型の原子炉は通常運転時、約300℃弱の温度と約70気圧
地震発生直前の原子炉圧力は「70気圧」
その12時間後に「8気圧」に急落している
(この間のデータを東電は隠している)
つまりどこかが抜けた

http://www.joyo-net.com/kako/2011/honbun110716.html
http://www.mri-jma.go.jp/Topics/H23_tohoku-taiheiyo-oki-eq/1107fukushima.html
http://goo.gl/LXwvJ

つくば気象研究所で3月15日にモリブデン(沸点4639℃)、テクネチウム(沸点4265℃)が検出された。
(沸点:蒸発してガスになる温度)
こんなものが茨城県つくばにまで飛んできている。
原子炉の温度がどれほど高温になったかということが分かる。
間違いなく4000℃を超えていた。

ヨウ素:沸点184℃
セシウム:671℃
ストロンチウム:1382℃
プルトニウム:3228℃
ウラン:4131℃
ネプツニウム:4000℃

これらが蒸発してガスになる温度をはるかに超えていた。
すべてがガス化する温度。
これらが私たちが浴びている放射性物質ということがわかってくる。
事故当初から大変なことが起きていた。

燃料を包んでいるジルコニウム合金は融点(溶けて液体になる温度)

1854℃、だから2000℃超えでメルトダウンが始まる。
灼熱のジルコニウムが水蒸気と反応して酸化し、水から酸素を奪うので、大量の水素ガスが発生し始める。
原子炉圧力容器から格納容器へ大量のガスが発生し、破裂を防ぐためにただひとつの方法は、
圧力逃がし弁、バルブを開いてガスを外に放出するしかない、
これが「ベント」、このことで大量の放射性物質が日本の空を漂い始めた、これが一番大事なところ。

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田中光彦氏の話にもどると、

原子炉圧力容器に亀裂が入り、格納容器内は大量のガスにより破裂寸前の状態、
この格納容器は4気圧にしか耐えられない。
それが東京電力によれば8気圧になったと。
ではなぜぶっ壊れなかったかというと、格納容器の上についている蓋(フランジ、ボルト留めしてある)、
これを下から押し上げてできた隙間
から格納容器の外にガスが出た。その外は原子炉建屋であり、作業員が作業する場所、
周りは空気だから酸素がたくさんある。水素ガスは酸素のあるところで4.2%になると爆発する。
ということで、原子炉建屋が水素爆発を起こし、建屋が吹き飛んだ。これが「1号機」の水素爆発。

このときに爆発で最初に外に出た放射性物質(その後今日までずっと)は、
上空の風に乗って日本全国を汚染している。

続いて3号機が同じメルトダウン状態になった。
3号機はプルサーマル(至上最強の危険な毒物、プルトニウムを燃料としている。)
燃料の4分の3が露出。

1号機と3号機の爆発の写真(映像)を見れば、明らかに違う爆発だと分か
る。(アーノルド・ガンダーセン氏による解析)
3号機の爆発は、爆発の瞬間に、赤い閃光が出ている。そして爆発で起きた、
高く上がった黒い煙から落ちてくるものがある。
1号機の水素爆発とは明らかに違う爆発である。

原子炉の脇に使用済み核燃料プールがある。ここで爆発が起こった。
日本中の原発の原子炉の脇に、この使用済み核燃料プールがあり、どこも一杯一杯の状態である。
(青森に核燃料再処理工場を作り、そこへ持っていく計画が全然すすんでいないがために。
青森のプールも満杯で危険な状態。)
この使用済み核燃料はただ冷やしておくだけではダメで、一定の距離間隔を置いておかないと、
近づけると核反応を起こし、この中が原子炉になってしまう。
だからラックに入れて格子状にして間隔を離してある、本来は。

ところが日本中の原発は、使用済み核燃料の受け入れ先がないので、
各原発の中の原子炉の脇のプールにどんどん詰め込むしかない状態。
リラッキングといって、間隔を狭めてぎゅうぎゅう詰めの状態。そこで事故が起こってしまった。
臨界爆発が起きた。チェルノブイリと同じ爆発。核燃料プールは周りが

コンクリートで囲まれていて、爆発の力、ベクトルは真上方向に働く。

それで3号機の爆発が起きた。

では3号機爆発で上から降ってきたものは何か?
核燃料棒である。それであちこち高い線量を出している。

1号機、3号機、2号機、4号機の爆発をどれも食い止められなかった。
(4号機の原子炉には核燃料は入っていない。完全に、使用済み核燃料プールが爆発を起こした。
このことは誰も予測できていなかった。
その同じ危険を日本中の原発が、いまこの瞬間に抱えている)
電気を供給できなくなれば、短時間で、使用済み核燃料プールが爆発する。それを4号機の爆発が教えてくれた。
悠長に、段階的に原発を止めようなどという時間はもうないんだということ。

どの爆発も食い止められない人間たちが、原子力産業の中枢で、我々の命を握っているということ。

アメリカのスリーマイルの事故は少なくとも大きな爆発を食い止めた。
ところが日本の原子力発電所は、爆発を食い止められない。

日本は地震があって怖いので、原子炉建屋の屋根は薄く作ってある。
事故直後に、鉄の玉をぶつけて屋根に穴を開けるべきであった。
それ位のことをやるべきなのに、なぜ出来ないのか。

何の手も打てない。
そんな人間たちが、これから原発事故が起きたとき、我々人間の命を守れますか?
守る能力すらないということを我々に教えてくれた。


今回の事故では、
わずか500ガル未満の地震の揺れで、配管に亀裂が入り、
絶対に起こらないと言っていた「冷却材喪失事故」が起こっていた。

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ところが、保安院と東京電力がIAEAに提出した報告書では、この、地震による事故の事実を隠し、
すべて津波によって事故がおきたというウソの報告をしている。

地震で事故が起きた事実は、日本のすべての原発の耐震性がダメだということの証明になるからである。

事故調査委員会も信用できない。
(原子力マフィアに握られている)

2006年に耐震指針を新しくした。(未熟ではあるが、以前よりは少し前進した)
ところがその翌年、新潟県中越沖地震、これで柏崎・刈羽原発7基が全滅、ぼろぼろに壊れた。
今もギプスをはめたまま全力疾走のようなとん

でもない状態の2基を東京電力は動かしている。

それで耐震性が足りないことを見直すためにバックチェックをやっている最中に起こったのが、福島の事故。

いま動いている原発は「理論的に安全」とみなして動いている。
それが壊れた。
つまりいま日本中の原発は全部危ない、ということ。
それが証明されている。
すると、日本に原発は作ってはいけない、という結論になる。誰が考えても。

だから原子力産業界は真っ青になって、なんとしてでも地震による原因
の事実、田中三彦説を闇に葬らないと生き延びられない。
ということで
今日までずっと、国民に対してウソをついている。
国民も大部分が知らずに生きている。


この「地震による事故」の詳細な解析は、
「毎日・エコノミスト」臨時増刊7月11日号(6月27発売)
岩波の雑誌「科学」9月号
で詳細に検証しているので、関係者は必読せよ。

完全に完璧に、原子力産業が反論できない内容である。



7月27日。
田中三彦氏、渡辺敦雄氏、後藤政志氏の三人(後者二人は東芝の格納容器設計者)が、
ある民主党衆議院議員の求めで、非公開の会議に出席した。
東京電力、原子力安全・保安院、原子力安全基盤機構(JNES、事故解析の専門)を相手に、
「津波が襲ってくるより前に、地震の揺れで配管が破損していた可能性」を問いただした。

ところが、彼らは一切、それに対する反証を示すことが出来ず、
「津波によってメルトダウンが起こった」という実証資料を出せなかった。

3時間に及ぶヒアリングの最後に主催議員が総括し
「こちらの質問に対して一切説明ができませんでしたね。後日、文書にて再質問しますので、
回答を求めます。」として会議を終了した。

近く、爆弾発言になるが、大資料を公開する予定。
注目していてください。


原発を止められる、という希望はある。

新潟県の泉田知事。再稼動できない。気持ちに揺らぎはない。
静岡県知事。福井県知事、西川一誠氏、原発反対を明言。

茨城県知事にも、この記事を見せて問いただすべき。

福井県、西川知事の言葉。
「国が指示した緊急安全対策は、津波の想定に偏っている。福島第一原発事故の事故原因は、
地震の揺れによる可能性も指摘されているのにその検証はなく、耐震対策が盛り込まれていない。」

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「原因をすべて津波にしてしまって、電源車と消防車とホースがあれば大丈夫って、それはないでしょう。
プラントの主要な部分や致命的に影響する部分のトラブルが、津波なのか地震動の影響なのか、
分かっている犯意で対応策を示すべきだ。すでに震災から2ヶ月が過ぎているのに、
国は最小限のことしかできていない。安全設計審査指針や耐震性審査指針の抜本的な見直しは不可欠だ。」

「県民の安全確保と電力供給は、別の話だ。本当に供給が大変なら、天然ガス発電への切り替えなど、
事業者が検討したらいい。県民の安全の確保が一番だ。大阪の人にとっても安全は大事でしょう。
電気が送れなくなるのだから、我々も関西も安全が第一のはずだ。」


■ここから迫り来る地震の話。

1993/1/15 釧路沖地震 最大加速度922ガル M7.5
1995/1/17 阪神淡路大震災 最大加速度818ガル M7.3
2000/10/6 鳥取県西部地震 最大加速度1482ガル M7.3(観測至上最大の加速度)
2003/7/26 宮城県北部地震 最大加速度2037ガル M4.8~6.2(観測至上最大の加速度)
2004/10/23 新潟県中越地震 最大加速度2515ガル M6.8(観測至上最大の加速度)、新幹線も脱線

2007/7/16 新潟県中越沖地震 最大加速度2058ガル(柏崎・刈羽原発3号機タービン建屋) M6.8
柏崎・刈羽原発で火災発生、3号機変圧器が火災(メルトダウン事故の予行演となった。
かろうじて他の送電線から電気をつないで助かった。
4年前に7基がメルトダウンしていてもおかしくなかった)

2008/6/14 岩手・宮城内陸地震 最大加速度4022ガル M6.8~7.2(観測至上最大の加速度)、
2キロ四方の山が崩れ落ちて消えた

日本は地震の活動期に入っている。
これから数十年この活動期が続く。
私たちは、その只中にいる。まだ始まったばかり。

地球の地上で椅子に座っていられるのはなぜか?
宇宙飛行士のように飛んでいかないのはなぜか?
地球がもつ強大な質量によって働く重力によって縛られているから。
この万有引力の大きさは980ガルである。(=980cm毎秒毎秒)

M7.2の岩手・宮城内陸地震では、上下動3866ガル、
震源断層の真上では、4022ガルを観測。
これは重力加速度の4倍を上回る。

1000ガルを超えたら、物体は浮く。
そりゃ山も消える。
しかも「活断層がない」といわれていた所に、巨大な活断層が姿を現した。

静岡県の浜岡原発は加速度1000ガルに耐えられるというが?
重力加速度が980ガルで、1000ガルで浮かないものはない。
1000ガルに原子炉が耐えられるなんてあるはずがない。

柏崎・刈羽原発は耐震性450ガルだったのを2300ガルにしている。
こんな耐震性なんかあるはずがないんです。
上下動でものが浮いてしまう。

東海第二原発はあずか380ガルを想定して作った。いま600にした。
こんなものは机上の計算に過ぎない。
ただパイプにジョイントをつけたり強化したりしているが、
中身は380ガルで作ってある。
東海第二原発なんて、地震の直撃を受けたら、全部ぶっ壊れる。
お分かりでしょう?

今回500ガルで壊れた。
日本の原発は全部地震で壊れると分かるでしょう?

現在、指針見直しで耐震補強をしているというのは、
技術者の目から見れば、中身は竹細工のハリボテ人形と同じ。
それを外側を鉄枠で囲ったから壊れないといっているのと同じ。
(中身の耐震性は昔と同じで変わっていない)
こんな状態のものを、耐震性が強化されていると、日本のひとは信じている。いまこんな状態。

2009/8/11 駿河湾地震 M6.5 東名高速道路の路肩が大陥落した。
浜岡原発で運転中の4・5号機が緊急自動停止。そして壊れた。
M6.5の小地震で。


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地震のエネルギーで言うと、
浜岡原発が壊れた2009/8/11の駿河湾地震を1とすると

新潟中越沖地震 2.8倍
岩手・宮城内陸地震 11倍
阪神淡路大震災 16倍
関東大震災 126倍
濃尾尾張地震 178倍

だが我々を待ち受けている地震はこんなものではない

安政東海地震のマグニチュード8.4は
新潟県中越沖地震の250倍を超える
駿河湾地震の700倍

10倍でも怖い
この700倍が来る
いま待っているんでしよ、我々日本人は。
これは間違いなく来る。100%来る。

政府の地震調査本部は87%?13%引く理由なんてどこにもない。
100%来る。これは周期性を持っている。
必ず来る。それをいま待っているんです。
そういう状態です。

阪神淡路大震災以降、日本は地震の活動期に入った。
2000ガルのゆれが、普通の地震で頻発してきた。

1年おき2年おき3年おき、す~っと起こっている。
それで福島は500ガルで壊れた。

これまで大地震で壊れると言って来たが、大地震の大がいらなくなってしまった。
普通の地震が来れば終わりになると言わなくてはならなくなった。

じゃあなんでいままで大事故は起こらなかったか?
たまたま原発が地震の直撃を受けなかっただけ。

地震の直撃さえ受ければ原発は日本中どこも壊れる。



■現在の福島第一原発はどのような危機的状況にあるか?

もう事故は終わったのか?
テレビにも新聞にもニュースにも出てこない、そう思っても仕方がないが
現在もめちゃくちゃである。

事故後、東京電力は国民にウソをつき続けてきているが、
2ヶ月経ってようやく真実の一端を出し始めた。

5/12、原子炉の水位計が壊れていて、実は水が入っていないことがわかった。
水がなくて燃料棒が宙に浮いているわけがない。
完全に露出、メルトダウンして炉の底に落下していることが明らかになった。
その後の話はすべてウソで、田中三彦氏にウソを証明されている。

それより1ヶ月以上前の4/5、このことがニューヨークタイムズで既に報道されている。

原子炉の下から撮った写真。
無数の配管やケーブルが何百本も原子炉につながっている。
ここからデータが送られて、その数値を見て運転している。
この上に、溶けた4000℃以上の金属の塊が落ちてきて、
こんなものがまともであるということはあり得ない。
東電が最初からウソをついていのは明らか。

信用できるのは、事故に突入する直前までのデータだけ。

3号機では原子炉建屋の屋上からすさまじい発煙があがり、見る影もなし。(爆発後)
こんなものが直ると思うか?
直るはずがない。
外側からしか、誰も中を見られないだけ。
何も変わっていない。めちゃくちゃな状態。

水をぐるぐる循環させて冷やしているというニュースをやるが、
どこを回しているか分からない。空回りしているだけ。

3/21の写真。黒い煙が、間違いなく火災。このとき、原子炉が再溶融して大規模メルトダウン。

5/16 東京電力は、1号機の非常用復水器が本心直後(=津波の襲来前)から3時間停止していたことを公表。
止めていたのではなく、壊れていた。

5/24 3号機ECCS(緊急炉心冷却装置)の高圧注水配管が、わずか507ガルの地震の一撃で破損していた
ことが判明した。最高ランクの耐震性を持つ機器がこの程度の揺れで壊れた。
1,2号機でも津波前に損傷、壊れていた。そうして圧力容器を破損している。

あちこち全部穴が開いている。
一番下の底のコンクリートは、金属の塊が落ちてきたらすぐに溶けてしまう。

核燃料は地面に達してめり込んでいる。形は分からない。
そして地面は地震で亀裂だらけである。
そこへがんがん水をかけて放射能は流されて地面に浸透している。
しかも大量に海へ流れ込んでいる。

東京電力は、地下に壁を作れと言っているのに作っていない。
海に流れ込んでいるのは誰にも見えないから知らん顔をしている。
入れている水の量とたまっている量を計算すると全然足りない。
今も放射能が出ている。事故は何も終わっていない。


核燃料がどこにどういう形で存在しているのか、水がかかっているのかさえ分からない。
分かる人はこの世にいない。

鉄なんかは溶けていても水をかけて冷やして固まる。
だが核燃料は水をかけても冷えない。永久に冷えない。
崩壊熱を出し続ける。
想像すると、おそらく分厚い酸化膜が表面に出来ている。
分厚いかさぶたのようなもの。これに包まれていては冷えない。

しかし地下にめり込んでいることはまず間違いない。

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■結論

福島第一原発は、原子炉内部のすべての機器類が信頼できないので、
東京電力の発表は、ド素人が寄ってたかって「憶測」を語っているだけ。
科学的、技術的に起こり得る最悪の事態は、落下した燃料が冷却されていないので、

①再臨界を起こして核暴走する
②燃料が原子炉の底を破って格納容器内に大規模に落下して、そこに
る水が水蒸気爆発を起こす(地下水でも同じ)
③強烈な放射線によって水が分解され、大量の水素が発生して水素爆発
を起こす

いずれの場合も、これまでとケタ違いの大量の放射性物質を放出する。

今も水素爆発を起こさないように窒素を送り続けている
いまも余震が頻発しておるが、もし地震で電気や窒素の供給ができなく

なり、そのときに水素の濃度が限界を超えると、水素爆発する


これから何が起こるかまだわからない
これはおどしではない
必ず逃げる準備だけはいつもしておくように、家族にも言っている
必ずポケットに現金を持っておく

4基の危険性は現在も変わらない
2号機は特に格納容器の底が抜けた爆発があったから、建屋が残っているが、実はいちばん危ない

燃料棒が瓦礫のように崩れて取り出せない、取り出す技術は世界にない
今後数十年かかっても、中はそのまま
出来ることは囲いを作って中を見えなくすることだけ(それも長く持つものではない)

ホアンインゼンインアホ
(上から読んでも下から読んでも)

これを笑うが
これに命をあずける人間も全員、もっとアホ

何も出来ない、事故を止められない人間たちが
これからまた原発を動かそうとしている、たった今


2011/8/26 東京新聞の記事
東芝や日立などのOBが、自社の原発検査をしている
保安院に再就職している
自分で作った欠陥製品のGOサインを出している

この連中がストレステストをやる

警察官は実は泥棒である

国を信用してはいけない

これを野田総理が再稼動に向けて動いているというのだから
(その後、枝野元官房長官が経済産業省大臣になり再稼動を検討)
とんでもない事態、これがいま日本人の置かれている事態



原発の電源の話

原子炉を緊急で冷やす装置も、バッテリーがなくなれば止まってしまう
福島でも、送電線も倒れて電気を送れなくなり、津波で発電機もやられ、
緊急冷却装置もバッテリーが無くなり止った

東京電力が、2ヶ月隠していた津波の写真を公開、
高さ10メートルの防波堤は津波でぼろぼろに破壊された


原発震災で最もこわいのは、

非常用の電源もなくなり、
発電所内は完全停電「ステーション・ブラックアウト」になった

原子炉が暴走しているのがわかっていても
すべてコンピューターだから電気がないと何も出来ない
真っ暗でなにもわからない

では他の原発はどうなのか
「電力9社、もんじゅ、原発安定停止できず」
ほとんどの原発で、現在も電源対策ゼロ
地震でやられれば終わり、日本全滅する
(東京新聞 2011/4/26)

茨城県の東海第二原発は
福島や浜岡と同じ、沸騰水型で
原子炉冷却系は同じ運命になることが分かっている

津波は今回大きかったが
「想定外の津波」ではない
過去に何度も大きな津波の記録がある
1000年に1度ではない
1896(明治29)明治三陸地震津波で38.2メートルの津波が記録されている
1771(明和8年)八重山地震、M7.4、明和の大津波、現在の沖縄県で、石

垣島での津波は最大波高40メートル、最大遡上高さ80メートル、石垣島

に打ち上げられた津波石は高さ8メートル、重さ700トン
http://133.13.128.34/info/tsunamiishi/index.html

原子力プラントの津波対策
どこも数メートル、最大でも10メートル
茨城県の東海第二原発はたった5メートル
過去の津波と比較すれば、日本全土の津波はすべて壊滅することが分かっている
青森の六ヶ所村核燃料再処理工場は、標高55メートル、海岸から5キロ離れているとして、
津波の想定をしていない


福島第二原発も、茨城県の東海第二原発も、ぎりぎりで助かっている
(東海第二にも5メートル超の津波が襲った)

東海第二は地震直後に外部電源が遮断されて停電
非常用ディーゼル発電機3台で海水ポンプを動かし、非常用炉心冷却システム2系統で冷却したが、
30分後に津波に襲われた。
津波に海水ポンプが水没して使用不能になった。
非常用ディーゼル発電機1台も停止。
残り2台の海水ポンプも水に浸かって、あわや大事故突入寸前となった。

冷却が進まず、地震から7時間たっても水温は200℃を超え、圧力は67気圧と高く、
通常の運転時とほとんど変わらない危険な状態だった。

3日半の綱渡りの危険な状態で炉心の水位も70センチメートル変動、
ギリギリで切り抜けながら原子炉の冷却を続けた
たまたま助かっただけ
津波があと70センチ高ければ、東海村と茨城県は完全に終わっていた。
福島と同じことになっていた。

東海村 村上達也村長インタビュー 2011/8/8
〇東海第二原発もギリギリで助かった。こうしていられるのが不思議なくらいだ。
〇東海村から20キロ圏内には水戸市も入り、70万人がいる。
30キロ圏では日立市も含めて100万人だ。
〇チェルノブイリ原発のほうが、事故処理は迅速だった。
〇地震列島の日本が54基もの原発を持っている。正気の沙汰ではない。
浜岡原発だけが危ないわけじゃない。
〇東海村の場合、すぐに運転再開を認めるというわけにはいかない。
保安院はひどすぎる。
〇現在の国の福島原発の周辺住民に対する姿勢はまさに“棄民”だ。
36万人の子供たちの健康を守る施策も実施していない。
国がこういう冷たい姿勢のままなら、
東海第二原発の運転再開はあり得ない。運転再開を認めるかどうかは、
被災者に対する国の姿勢にある。


日本原子力研究所東海研究所(解体中)、
3/23の余震で40メートルある原子炉排気筒の先端15メートルがぽっきりと折れた。
だから余震も怖い。

4/7最大余震、震度6強の女川原発、外部電源のほとんどが停止し、
残る1系統でかろうじて原子炉などの冷却を継続した。
青森県東通原発1号機、非常用発電機3台すべてが使えなくなり、
ようやく回復するギリギリまで行って危機を乗り越えた。
六ヶ所村核燃料再処理工場、外部電源遮断、
非常用電源でかろうじて核燃料プールや高レベル放射性廃液の冷却を続けることが出来た。

日本消滅の一歩手前まで行ったが、その後も、日本国民とマスメディアは平気で生活している。

1977/1/15の毎日新聞の記事
「核燃料再処理工場の重大事故で国民の半数死亡も」
(当時の西ドイツの専門家たちが解析をした結果)
万一、冷却装置が完全に停止すると、爆発によって周囲100キロメートルの範囲で、
全住民が致死量の10倍~200倍の放射能を浴びて即死。
最終的な死者数は、西ドイツ人口の半分に達すると予測。
西ドイツだけで3000万人が死亡する。(西ドイツの核燃料再処理工場)

(広瀬隆氏が原発廃止に立ち上がったきっかけ)
農業やるにも原発が事故ったら何もかもお終い
原発をまず止めなければ、それで一生を棒に振った


浜岡原発
中部電力が12メートル以上の防波壁を設置すると発表したので、
強固な防波堤ができると勘違いしている人間がいる。

中部電力が、10メートルの砂丘があるから大丈夫といっているが、
実際に見てみるとただの砂山だった。
中部電力は、その砂の上に、海岸の砂をブルドーザーでかきあげて、
10メートルの土塁にしただけ。

海面より15メートルの高さの防水壁。
ただの薄っぺらい壁である。家の塀と同じである。
高くするほど倒れやすい。
津波が来たら押されてパタンと倒れる。
ジョークなようだが真剣な電力会社の対策。

しかも浜岡原発の正面にだけ壁を立てても、
浜岡原発の両サイドに大きな川がある。
津波がきたら、この川から津波が遡上し回りこまれる。

2004/12/26 スマトラ島沖地震津波
ジェット機並みの平均時速700キロメートルの猛スピードでインド洋に
広がった。この地震、津波を予測していた人間は世界中にいない。
茨城県東海村の前で起こらないといえる人は、この世の中に誰もいない。
だけど起こる。

もう天を仰ぐような想像も出来ないようなものが来ると、分かっている


津波をさえぎるということは誰にも出来ません。
逃げるしかない。海岸線に危険なものを置かない。
これ以外に人間が出来ることはない。

津波は高さではない、体積だ。
津波とは後ろから次々と波がおしよせてくる現象。
巨大な体積を持った水のかたまり。
壁の高さ、防波堤の高さは関係なく、どこまでも乗り越えてくる。
前に何があろうが全部踏み潰していく。
今回の津波は内陸6キロまで行った。

巨大津波がおそろしいのは、波より高く遡上する水の高さだけではない。
こわいのは、物体が激突してくるその破壊力と引き波である。

津波対策で電源を高いところに設置すれば大丈夫なのか?
津波で自動車も、船も、岩石も、家屋も、濁流となって、電源ケーブル
に激突してくる。
地震は地盤が破壊される。それでも電源ケーブルは大丈夫か?
ケーブルが切断されても電気が送れるか?

安政東海地震では激震が1~2分続き、地盤が1~2メートル隆起、
そこへ巨大津波が3時間繰り返し襲いかかり引き潮も強烈だった。
浜岡原発のある海岸はおよそ600メートル内陸まで押し上げた。
津波が遡上して砂丘を乗り越えているのだから砂丘は役に立たないと分かっている。
(防波壁完成に2~3年(中部電力 静岡新聞2011/4/12)
東海大地震が切迫していながら2~3年待つ?
(しかもただの薄っぺらな壁?なら無意味)

日本中の原発を調べてみたが
茨城県の東海第二を含めて
すべての原発で、安全対策は何も無いことが分かった。
あとは地震が起こるかどうか、という問題だけである。

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